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僕らが見つけた音と光~盲学校のアンサンブル~

以前当ブログで紹介したドキュメンタリーですが、地元での放送を前に実家で録画してもらい、年末に視聴しました。
詳細はこちらに書いてあるのですが、紹介文の内容以上のメッセージが映像から伝わって来ました。
 
舞台は熊本の盲学校。視覚障害の子供に楽器演奏を、というところがスタートのアンサンブル部。その部が、昨年度全日本アンサンブルコンテストへの出場を決め、全国大会に至るまでの経緯を追った、というのが大筋です。
まず、盲学校ってどういうことを学習しているの?ということが、映像の片鱗から読み取れました。ハンディを克服し、社会に出るための学習。ほんの一部でしたが、普通の学校には無い何か、を感じました。また、卒業式の風景も放送されましたが、卒業生には年配の方の姿も見られました。年を取ってから光を失う方の教育機関でもあることが理解できました。メンバーの紹介で、視力の状態を解説していましたが、全盲は1名。弱視でも様々な障害があることも初めて知りました。
 
そして、肝心の打楽器アンサンブル。「うわ!ここまで叩けるんだ・・・。」同じ打楽器奏者として唖然としました。ハンディがあることを考えると、よりびっくりです。自分でさえ、目で打点を追ってやっと音が出る、という状態なのに・・・。
さらに、アイコンタクトが重要視されるアンサンブルで、「お互いの息で縦の線を合わせている」点は、感心しつつ、そうしてあわせる苦労は計り知れなかったのでは、と思いました。
そうやって作られた音楽が、また私の共感を呼びました。(こればかりは、映像を見てもらわないと、分かりません。)練習の様子は、緊張の糸が張り詰めた状態であることがびんびんに伝わりました。その中で印象に残ったのが、全国大会前のホールリハの様子。明るい場所での視力が殆ど無い男子生徒が、ホールに光に負けて袖でぐったりしている様子でした。「明るいところはだめです・・・。」と言いつつ、倒れても演奏はしたいと話す様子。音楽に対しての意気込みと障碍の狭間、を感じました。もう1つ、楽器のセッティングの様子を見て、私たちでさえ、打楽器のセッティングには難儀するのに、あれだけ顔を近づけて楽器をチェックしての取り付け、「この人たちは苦労しているな。」という様子が感じ取れました。
 
あまり書くとネタばれしてしまうので、この辺で。ドキュメンタリーや吹奏楽物の放送を結構録画しましたが、一番のヒット作だと思います!お勧めです!!(全国大会の映像が数分流れるので、それも美味しいです。)
あと、打楽器のプロの方が数名登場。「おぉ!」という違った感動もあるかもしれません。
 
で、やっと我が県でも放送されることが判明しました。
  第14回FNSドキュメンタリー大賞ノミネート作品『僕らが見つけた音と光~盲学校のアンサンブル~』
   1月7日(土) 26:15~27:10(録画時の放送日は、1月8日(日)になります。) 仙台放送 ソースはこちら
 
県内の吹奏楽関係者の方、必見です!!
 
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コメント

管理人様

打楽器の冨田です。
御紹介、並びにコメント、ありがとうございました。
私は色んな方に関心を持って頂ける事で、彼らを取り巻く環境も、きっと変わってくると思い、今回の一連の取材をお受け致しました。
こうしてその事を御紹介下さる方がいらっしゃるという事実が、彼らの大きな大きな励みとなります。
本当にありがとうございました。
これからも精進して行きたいと思います。
今後共宜しくお願い申し上げます。

投稿: 冨田 | 2006/01/04 23:25

富田先生へ
コメント、ありがとうございます。
 
テレビから昨年度の様子を見ると、生徒のみなさんがかなり劇的に変わったように見えたのですが、今年度はいかがでしょう?
音楽は、そしてクラブ活動は、一朝一夕で成就しないものなので、今後も同じような活動を続けていくのは大変だと思いますが、後輩にも音楽を通じた新しい光が差し込むことを願ってやみません。
 
 ※って、自分がこういう環境に置かれたら、どれだけできるのか・・・。

投稿: W.T.宮城@管理人 | 2006/01/06 02:27

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